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久留米市田主丸町のエンジン工場が操業開始  ダイハツ九州    落成式に鳩山前法相ら約120人が出席


 ダイハツ九州株式会社(大分県中津市、魚井和樹社長)が、久留米市田主丸町に建設していたエンジン工場がこのほど完成し、8月29日、鳩山邦夫前法務大臣など約120人を招き落成式を開いた。新工場は約100億円をかけ、昨年8月9日に着工、8月1日に操業を開始した。ダイハツでは34年ぶりの国内エンジン工場となる。
 名称は「ダイハツ九州久留米工場」。場所は、JR久大本線田主丸駅南東側の吉本工業団地内。敷地面積は約17万4000平方m。鉄骨造り平屋建ての工場棟と2階建ての事務・厚生棟で構成。延べ床面積は約1万3000平方m。軽自動車エンジン(KF型エンジン)を年間21万基生産し、大分県中津市の本社工場(車両組み立て工場)に供給する。工場の従業員数は約200人。
 落成式の記者会見には、ダイハツ工業株式会社の白水宏典会長、箕浦輝幸社長らが出席。白水会長は「久留米工場は、国内では34年ぶりのエンジン工場。低コストと高い生産性を同時に実現させた最新鋭の工場として稼働させたい」と意気込みを語り、箕浦社長は「軽自動車固有のビジネスモデル確立に向け、徹底的に無駄を省いたエンジン工場。スローガンであるスリム、シンプル、コンパクトに徹し、さらに利益を確保できる生産ラインを構築していきたい」と抱負を述べた。
 また、同日開かれた祝賀会には、来賓を含む約120人が出席。6月20日に就任した魚井和樹ダイハツ九州社長は「大分工場の車両生産台数の拡大、生産ラインの効率化、環境問題に対応できる工場として操業を開始することができた。地元に根差し、地域に愛されるエンジン工場を目指していきたい」と抱負を述べた。来賓あいさつでは、鳩山、原田義昭両衆院議員、麻生渡知事、岡本博九州地方整備局長、橘高公久九州経済産業局長、江藤守國久留米市長がそれぞれ祝辞を述べ、雇用や地元部品メーカーの取引拡大に期待を寄せた。
 ダイハツ九州株式会社は2004(平成16)年12月設立。資本金60億円。07年11月に第2工場を稼働させ、生産能力は操業開始時の23万台から46万台に倍増させている。07年度の出荷台数は、前年比4万6000台増の29万2000台(製品出荷額ベースで2177億円)。従業員数は約2800人(08年5月1日現在)。2010(平成22)年4月には、福岡市西区元岡の九州大学元岡キャンパス西南側に車体の設計・開発拠点「福岡開発センター」を開設する。