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初年度売上高100億円超見込む  ヨカソル    欧州の太陽電池モジュール需要背景に


 太陽電池モジュール製造のヨカソル株式会社(大牟田市四箇新町、田嶋教弘代表取締役会長)は、実質的な初年度となる今期、100億円超の売上高を見込んでいる。
 同社はEBO(エンプロイー・バイアウト=従業員による買収)で太陽光発電システムメーカー・株式会社MSK(東京都新宿区西新宿3丁目、笠原唯男社長)から福岡プラントを取得し昨年10月に創業、同年11月から太陽電池モジュールの生産を開始した。工場の設備や生産のノウハウ・技術はMSK時代のものを継続・改良しているが、部材の調達や製品の販売ルートは、事業譲渡後新たに開拓したものも多く、今年3月期の売上高は約20億円だった。今期は、主要販売先である欧州の安定した需要を背景に生産目標を前期比約5倍の約35メガワットに設定。これは標準的なモジュール(200ワット)で換算すると、17万5000枚分で、同社の田嶋会長は「おそらく今期、売上高100億円は達成できるだろう。それをどれだけ超えるかが問題。当社では太陽電池セルなど原材料から作っているわけではなく、利益率は高くないため、モジュールの生産量を増やして収益を確保したい。中期的には生産量を今期目標の2倍以上には増やしたい」と話している。市場の見通しについては「温暖化などで環境への意識も高まっており、太陽電池の市場規模はさらに拡大していくのではないか。地元の大牟田市では、九州電力が太陽光発電所の計画を打ち出すなど、今後、太陽光発電分野が拡大する可能性は高い」(同)と見ており、「一気には難しいが、徐々に設備の規模も広げていきたい」として、設備投資も積極的に進めていく考えだ。
 同社は2007年7月設立、同年10月創業、資本金は4億2000万円、従業員数は90人、08年3月期の売上高は約20億円。田嶋会長は1947年11月1日生まれの60歳、大牟田市出身、、三池工業高校卒業、趣味は釣り、ウォーキング。