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人工島に13階建てシニアマンション  東京都の都市綜研インベストバンク    10年11月完成へ


 不動産開発やホテル事業、シニア向けマンション事業展開の都市綜研インベストバンク株式会社(東京都、森村等社長)は、福岡市東区のアイランドシティに、地下1階地上13階建てのシニア向け分譲マンションを計画している。同マンションは、全戸「高齢者が居住する住宅の設計に係る指針」(01年国土交通省)の基準を満たした仕様で、スタッフが常駐し、緊急時対応やフロントサービス、食事などのサービスを提供する。着工は09年4月、完成は2010年11月を予定している。
 これは福岡市が公募していた高齢者関連施設の事業提案に社団法人怡土福祉会(福岡市西区大字徳永、坂本道男理事長)と共同で応募し、決定したもの。土地価格は9億円で、建設費は約60億円。全戸を分譲した場合の売上総額は106億円を見込んでいる。敷地面積は7600平方m。建物は地下1階地上13階建てで、延べ床面積は2万8977平方m。総戸数は303戸(うち、1戸はクリニック)。入居者は単身世帯6割、夫婦世帯4割と想定している。住戸は1LDK~2LDK(43・47平方m~576・23平方m)で、分譲価格は2400万円から4700万円。平均専有面積(クリニックは含まず)は、56・10平方mで、最多価格帯は3300万円。月額費用は16万5000円(専有面積55平方m・夫婦入居時の試算。共益費・管理費・人件費・食事費用など)。館内には管理栄養士による食事を提供するレストラン、専任のインストラクターが指導するフィットネスルーム、大浴場、多目的室を設ける。1階には内科系のクリニックが入居する予定。駐車台数は129台。基本的には健康な高齢者のための住居として位置づけているが、隣接する怡土福祉会のデイサービスセンターを利用できたり、近隣の医療機関と連携したりするなど介護・医療面のサポートも整えているという。
 同社福岡支店(福岡市中央区舞鶴1丁目)の池田義昭福岡支店長兼福岡支店事業部長は、「福岡は介護付のホームは多いが、元気なお年寄りのための住宅が少なく、あっても高額だったり、利用権方式なので相続ができなかったりするなど、資産にならないものが主流。しかし当マンションは分譲方式なので、資産となり、もしもの時も売却や転貸できる。アイランドシティという注目の場所にあるので、福岡だけでなく九州全域からの入居を見込んでいる」と話している。
 同社は1998年8月設立、資本金は2億3195万円。従業員数は66人(役員含む)。08年3月期の売上高は196億200万円。福岡支店は06年5月に開設した。