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「新博多駅ビル躯体工事が本格化」  JR九州の石原社長    春から一般テナント200店を誘致


 JR九州株式会社(福岡市博多区博多駅前3丁目)の石原進社長は、12月5日、ふくおか経済新年号インタビューで、新博多駅ビル工事に関して「解体作業が完了し、躯体工事に着手する予定、春から一般テナント200店の誘致を始める」と述べた。インタビューは次の通り。
 ―新博多駅ビル工事の進捗状況は。
 石原 駅ビル工事全般については概ね順調に進んでいます。旧駅ビル部では、新駅ビルの基礎・杭工事を進めており、まもなく躯体工事に着手する予定です。また、在来線部分では、上下部同時進行で工事を行っており、地上部では7階床レベルまで鉄骨の組み立てを終了、地下部では2階レベルまで掘り進んでいます。旧駅事務室部や駅前広場地下部での躯体工事、掘削工事も着々と進んでいます。来年から躯体工事が本格化すると、あっという間に駅ビルの全体像が見えてくると思います。
 ―駅ビルに入居するテナントには阪急百貨店と東急ハンズ、シネコンのティ・ジョイの出店が決まっていますが、その他はいかがですか。
 石原 今年度中にフロアごとの商業計画を固め、春頃からは一般テナントの誘致を始めます。テナント数は200店近くになると思います。皆さんのご期待に添えるようなテナント構成になるよう努力するつもりです。
 ―九州新幹線は山陽新幹線から乗り入れる相互直通車両が公開されましたね。
 石原 現在、試運転を行っていますが順調です。
 ―全線開通に向けて鹿児島中央駅ビルの増築工事にも着手しました。
 石原 平成22年春の開業に向け工事しております。延べ床面積は8400平方mから1万3000平方mに拡大します。また、改札口前のコンコースが手狭になったので、拡幅します。
 ―あの場所は人が多くて、出入りが大変ですからね。商業機能に変化は。
 石原 西口の1階と2階にビックカメラさんの入居が決定しています。西口に活気が生まれますよ。また、約14億円を投じ、同じ平成22年春の開業予定で「JR九州ホテル鹿児島」を増築しています。部屋数は135室増え、273室となり、グループのビジネスホテルの中では最大規模になります。(詳細はふくおか経済2009年新年号に掲載)

 鹿児島のホテルの8階建て増築棟を着工

 同社は12月18日、子会社がJR鹿児島中央駅西口で運営する「JRホテル鹿児島」の増築工事に着手した。総事業費は約14億円。当初は09年夏の開業予定だったが、10年春の開業に変更した。
 今回の増築は11年春予定の九州新幹線全線開通をにらみ、館内や客室の充実を図るもの。既存棟(客室138室)の北側隣接地に8階建て増築棟(同135室)を建設し、客室総数は273室と同社の宿泊特化型ホテルでは最大規模となる。2階部分で既存棟と連結するほか、東側にあるJR九州の商業施設「アミュプラザ鹿児島」とも地下通路で結ばれる。今回、既存棟の2階フロント・ロビーと1階エントランスのリニューアル工事も併せて実施。客室の詳細や料金は現在検討中で、「より機能的で快適なホテルを目指す」という。同ホテルは子会社のジェイアール九州都市開発株式会社(福岡市博多駅東1丁目、尾形光男社長)が運営し、目標年間売上高は約3億円に設定している。JR九州は、11月23日に事業費25億円をかけた九州新幹線鹿児島中央駅ビル(仮称)の増築他工事に着手しており、同ビルの完成も九州新幹線全線開業1年前の10年春を予定。