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10億円かけて鋳物工場建て替え  戸畑鉄工    仕上げ工場も増築


 戸畑鉄工株式会社(北九州市小倉南区新曽根、安田敏剛社長)は、総事業費約10億円をかけて、本社敷地内にある鋳物製造の第1工場を解体し、新工場の建て替え工事を進めている。2月中旬~下旬に完成し、電気炉などの設備を更新・増強する。稼働開始は3月中旬~下旬。引き続き仕上げ工場も増築する。完成は5月、稼働開始は6月。
 これは大型製品の製造を可能にするため。これまでは製品単体重量が最大8トンまでしか製造できなかったが、新工場では設備を更新・増強し、最大18トンまでの製品製造が可能になる。大型製品を製造している企業は少ないため、他社との差別化、競争力の強化を図る。
 新工場は敷地内東側に建設しているもので、平屋建てで延べ床面積約2000平方m。大型工作機や電力向けの部品、船舶向けの大型品などを製造する。現在同社の生産能力は月産400トンほどだが、新工場の完成で10年度に600トン、将来的には1000トンの製造を目指す。仕上げ工場は約500平方m増築する。新工場稼働に向けてすでに10人を新規雇用している。安田社長は「大型製品の製造が可能になることで、生産性が向上する上、受注の幅も拡大する。今後不況の影響も出てくるだろうが、生き残るためにも新たな受注を獲得したい」と話している。
 同社は1946年7月設立、資本金は5740万円。従業員数は約100人(派遣社員は含まず)。08年3月期売上高は21億円。安田社長は北九州市戸畑区出身、1952年4月16日生まれの56歳。趣味は映画鑑賞。