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新病院の工事進ちょく率は43%  福岡赤十字病院    2月からエネルギーセンター棟を供用


 福岡赤十字病院(福岡市南区大楠3丁目、寺坂禮治院長)が建設中の新病院工事は2月14日現在、進ちょく率が43%に達していることが分かった。
 施設の老朽化、医療の高度化に対応するため、09年10月1日に着工。総事業費125億円をかけ、約3万3千平方mの敷地内南側に鉄骨造り3階建ての外来診療棟、8階建て病棟、2階建てのサービス棟とエネルギーセンター棟を建設している。完成後の建築面積は約1万平方m。延べ床面積は約4万2千平方mで現病院の約1・2倍に拡大する。 すでに1期工事で進めてきたエネルギーセンター棟が1月4日に完成、放射線がん治療のリニアック、結石破砕治療などの医療機器を導入し2月1日から運用を始めている。また、2期工事で着工した8階建て新病棟は8階まで鉄骨が組み上がっているほか、3期工事で着工する外来診療棟工事もスタートしている。
 今後、4期工事として、12年度中にサービス棟の新築工事、引き続き病棟として使用する西病棟を改修し、2013(平成25)年5月に全面オープンする。新病院建設に伴い、95年8月に完成した西病棟を除き、現在の外来本館(築39年)、北病棟(築31年)、中病棟(築53年)、南病棟(築46年)はいずれも解体する。
 フロア構成は外来棟1、2階に内科など24科の外来診察室、西病棟1階に人間ドックや健康診断を実施する健康管理疾病予防センター、新病棟1階に救急外来(ER型)、NBC(核、バイオ、化学)被害や感染症対応の隔離病室を設置、2階には生理検査、中央処置室を配置する。外来棟3階と新病棟3階に心臓カテーテル室、手術室、ICU(集中治療室)、CCU(冠状動脈疾患集中治療室)、救急病床、生化学検査室を設け、高度医療の機能強化を図る。新病棟4階は管理部門、一般病室は新病棟4階から8階と現在の西病棟の3階から6階に配置し、新病棟8階屋上にヘリポートを設置する。
 また、サービス棟1階にレストラン、カフェ、ATMコーナー、コンビニエンスストアを誘致、2階には災害発生時に被災者の応急治療を行う講堂を整備する。病床数は現在の509床を維持する。駐車場は敷地内北側に3百台を収容する。
 13年5月の全面オープンに合わせ、同病院は総合診療科、感染症呼吸器内科、膠(こう)原病呼吸器内科を新設、診療体制の充実を図る。