NEWS
申請から「結果通知」までの行政手続きデジタル化 福岡市
Tag:
週刊経済2024年11月13日発行号
防火管理講習等からスタート
福岡市は10月23日、推進している行政手続きのデジタル化対応の一環で、申請に対する「結果通知」をデジタル化する実証をスタートした。これにより、申請から結果通知に至る一連の行政手続きが全て、デジタル完結できる見通しが経った。
市は区役所等への来庁が不要な「ノンストップ行政」の実現に向けた実証等を重ねており、昨年度末時点で94・2%の手続きがオンラインで申請可能となっていた。一方で従来は、オンラインで申請しても結果通知は郵送対応となっていたが、今回の取り組みでオンライン申請に対する結果通知をPDF形式にデジタル化し、同システムで電子交付。公印に代えて電子署名を付与する仕組みを構築した。市民目線では時間や場所を問わず、すぐに結果通知の内容を確認できるほか、汚損や紛失のリスクがないなどのメリットがあり、行政にとっての効果としては、ペーパーレスで環境負荷を低減できるほか、封入封函の手間、郵送料の削減が期待できる。まずは11月から開始する防火管理講習等のオンライン化に合わせて、修了証(結果通知)のデジタル化の実証を開始。その後も、消防局が交付する他の結果通知も順次デジタル化し、消防局での実証結果を踏まえて課題や対策を整理し、来年度以降に更なる拡大を図る計画。
高島市長は会見で「今回の通知デジタル化は行政側のコスト削減効果も非常に大きい。オンライン上で完結を目指す取り組みが、最終ステージに入ってきたと思っている」とコメントしている。