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九州初の半導体産業展に7314人 [九州]半導体産業展実行委員会


週刊経済2024年10月9日発行号

来年10月開催分は規模を拡大

[九州]半導体産業展実行委員会(実行委員長・安浦寛人九州大学名誉教授)は9月25日から2日間、マリンメッセ福岡B館(福岡市博多区沖浜町)で九州初の半導体産業展を開いた。
会場には、国内外から約260の半導体関連企業・団体が出展。企業や自治体などの関係者のほか、九州内外の大学・高専などの学生も対象とし、2日間で7314人が来場した。開会式で、安浦実行委員長は「昔、九州が『シリコンアイランド』と呼ばれた時代から、20年以上の低迷が続いたが、新しい半導体産業の復興の期を迎えたことをきっかけに本展の開催を決めた。産業界の皆さんの新しい交流の場を作るという目的のほかに、もう一つ大事な目的は、若い人材に 裾野の非常に広い半導体産業というものを理解していただくこと。次の世代に半導体産業に興味を持ってもらえるよう、分かりやすく説明をしていただければ」と呼びかけた。来賓として出席した甘利明衆院議員(自由民主党半導体戦略推進議員連盟会長)は「以前のシリコンアイランドと、今回の『新生シリコンアイランド』への挑戦は全くの別物。今や半導体は社会全体を動かしていく基幹部品であり、経済安全保障上最も重要なチョークポイント。英知を結集して実現させ、アジアや世界のけん引役を担っていただきたい」とあいさつ。服部誠太郎知事は「熊本県へのTSMC進出などで大いに盛り上がっているが、福岡県にも、半導体後工程の世界最大手・ASE社が、北九州市の北九州学術研究都市の約16ヘクタールの分譲地について仮契約をしていただいた。誘致が実現すれば、半導体製造の一連の流れがここ九州で完結することになり『新生シリコンアイランド九州』の実現、さらには自動車やロボット、宇宙といった各種産業の発展にとって大きな前進になる」と期待を述べ「県内には約400社の半導体関連産業が集積しており、県のブースには27社に出展していただいた。ブースを訪れて、技術を肌で感じてほしい」と呼びかけた。
次回は規模を拡大し、25年10月8日・9日にマリンメッセ福岡A館・B館で開催する。