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県内地価動向DIは調査以来過去最高の50・1 県不動産鑑定士協会


週刊経済2024年9月11日発行号

19回不動産市況DI調査

福岡県不動産鑑定士協会(福岡市博多区、井上真輔会長)は8月19日、第19回不動産市況DI調査を発表、今年1月から6月までの半年間で「地価が上昇した」から「下落した」を引いた実感値は県全体で前回調査時に比べて9ポイント増の50・1と2015年の調査開始以来、過去最高値だった。
県全体の地価をリードする福岡市が前回比5・3ポイント増の64・6と高い水準を維持したことに加え、北九州市で27・3ポイント増の59・2、久留米市で11・5ポイント増の58・7と前回調査時を上回り高水準だったことが全体を押し上げた。また、「今後、地価が上昇する」から「下落する」を差し引いた予測値は県全体で前回調査時に比べて6・7ポイント増の32・2、都市別では福岡市が8・7ポイント増の41・9、北九州市が19ポイント増の46・3、久留米市は8・7ポイント増の42・6と実感値同様、予測値でも前回調査を上回り、県内の地価は今後半年間も上昇が続くものと見られている。
用途別では、住宅地の実感値は県全体で前回調査時に比べて8ポイント増の44・7。福岡市は4・5ポイント増の59・5、北九州市が21・8ポイント増の46・8、久留米市では10・7ポイント増の50。商業地の実感値は県全体で10・4ポイント増の56・5。福岡市は6・4ポイント増の70・5、北九州市が33・2ポイント増の72・9、久留米市は14ポイント増の70と住宅地、商業地ともに地価が上昇していることが分かった。予測値では住宅地が県全体で6・9ポイント増の27・7。福岡市は8・7ポイント増の36・9、北九州市は15・3ポイント増の37・3、久留米市は8・5ポイント増の38・5。商業地は県全体で6・5ポイント増の37・4。福岡市は9ポイント増の47・7、北九州市は22・3ポイント増の55・6、久留米市は9・1ポイント増の47・6。予測値では住宅地、商業地ともに北九州市の上昇幅が最も高かった。
また、今回の調査では実感値、予測値ともに地価は上昇となった一方、戸建て住宅やマンション、仲介物件などの取引件数では実感値、予測値ともに前回調査時の水準を下回っており、地価上昇によって実際の取引が鈍化している側面も見られている。