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EVスクーターシェア事業で九大・福大と共同研究 新出光
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週刊経済2024年8月14・21日発行号
利用者のアクセス改善効果などを検証
石油製品販売大手の㈱新出光(福岡市博多区上呉服町、出光泰典社長)は8月1日、EV(電動)スクーターのシェアサービス事業「ラクすく」において九州大学と福岡大学との共同研究を開始した。
ラクすくは主に5~20㎞の中長距離移動の手段として、環境負荷が低いEVスクーターを1分単位で借りられ、専用ポートでの乗り捨てが可能な新しいモビリティシェアサービス。共同研究では九州大学大学院の兪善彬(ユ・ソンビン)工学研究院准教授(専門:交通計画、交通工学、テクノロジーアセスメント、環境影響評価)と福岡大学経済学部の熊谷惇也講師(専門:交通計画、交通工学、ウェルビーイング)をパートナーに、乗車データと衛星データを組み合わせて数理的に分析し、「同サービスが利用者のアクセス改善に資する効果の検証」「アクセス向上効果の地域分布の可視化」をテーマに、持続可能な交通社会の実現に直接つながるのかについて研究する。
2022年11月に開始した同事業は、今年8月1日時点で福岡市内150カ所に専用ポート(貸出・返却できる駐輪場所)を設置し、車両290台を稼働している。料金体系は1分16円の従量課金プランと、利用開始時点から24時間使い放題の1DAYプラン2880円の2種類で、昨年12月に会員が1万人を突破している。同社では今年度中に福岡市内で200カ所以上の専用ポートを設置し、「いつでもどこでもライドシェアできるサービス」(同社)を目指しており、研究成果を事業展開に反映させていく方針。