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交通渋滞緩和、公共交通の定時性向上など開通効果 北九州国道事務所


週刊経済2024年8月14・21日発行号

黒崎バイパス・春の町、陣原ランプ開通1年

北九州国道事務所(北九州市小倉南区)は7月31日、国道3号・黒崎バイパスの春の町ランプ、陣原ランプ開通1年後の整備効果を発表、交通渋滞緩和や公共交通の定時性向上などバイパスの整備効果が表れていることが明らかになった。
調査は、バイパスと並走する国道3号、市道・前田東浜町1号線で実施。12時間あたりの断面交通量では、春の町ランプで3万3千台の交通量が見られた一方、並走する国道3号では開通前に比べて36%減の2万2千台、市道・前田東浜町1号線で22%減の1万9400台。陣原ランプでは12時間当たりの交通量が4万5600台で、並走する国道3号は35%減の1万7100台となり、一般道からバイパスへの転換が進んでいることが分かった。これにより、主要渋滞箇所だった国道3号・筒井町交差点、春の町ランプ開通前は小倉方面側への終点となっていた前田オンランプの渋滞長(ピーク時は筒井町交差点で580メートル、前田オンランプで1・6キロ)も解消された。公共交通の定時性については若松方面から黒崎駅前までの路線バスが開通前は5分〜10分の遅れが生じていたが、開通後は定時運行が可能となり、朝7時台の平均所要時間が約7分短縮、救急搬送についても黒崎バイパスを搬送ルートとして活用した際、現場出発から病院搬送までの所要時間が約2分短縮されるなどの効果も表れていることが分かった。そのほか、国道3号の旅行速度が朝ピークの時間帯で開通前の23・7キロから約5キロ向上し、28・8キロ、同バイパスと並走する一般道でも約5キロ向上し、26・8キロとなるなど周辺道路も含めて走行性が改善されていることも明らかになっている。