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重点分野は“観光”と“交通”両輪で施策を推進 九州運輸局・原田修吾局長
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週刊経済2024年8月7日発行号
7月25日に着任会見
九州運輸局(福岡市博多区博多駅東2丁目)の原田修吾局長は7月25日、着任会見に臨み、「国土交通行政にはさまざまな課題があるが、特に重点的に取り組みたいのは“観光”と“交通”の分野。これらは車の両輪であり、セットによる施策を推進していきたい」と抱負を述べた。
原田局長は福岡市出身。1970年11月1日生まれの53歳。東京大学法学部卒。94年に旧運輸省入省。総合政策局交通課長、自動車局総務課長、鉄道局総務課長などを経て、今年7月1日付で九州運輸局長として着任した。原田局長は冒頭、「帰省するたびに福岡市がどんどん発展し、東京と変わらないという一方、身近に海や山など自然に恵まれ、都会では味わえない環境の良さを再認識している」とした上で、「生まれ育った福岡で九州のために貢献できることはうれしく、光栄に感じている」と述べた。重点的な取り組みとして挙げた「観光」については、「日本の成長を支える大きな分野。九州のインバウンドは順調に推移しており、この大きな流れを確実にしていくことが重要」と強調する一方、「国内観光としての誘客も同様に大事。海外旅行の前に国内旅行を楽しみたいというニーズを九州に取り組むことにも力を入れてきたい」と述べた。「交通」については、「鉄道、バス、タクシー、離島を結ぶ旅客船などあらゆる輸送モードがそろっているのが特徴。誰もがどこへでも気軽に移動できるネットワークを構築し続けていくことが九州運輸局の大きなミッション」としながらも、取り組むべき課題として「地域の足の確保」を挙げ、「コロナの影響で利用者の減少や運転手不足など事業者は厳しい課題に直面しており、多くの路線が維持できない状況にも直面している。日本版ライドシェアを含め、さまざまな制度を活用し、取り組みたい。輸送の安全を第一に確保した上で、最先端の技術なども取り組みながら、新しいフェーズにもチャレンジしていきたい」と次世代交通システムへの挑戦にも意欲を見せた。