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バイオマス発電事業に匿名組合出資 西部ガス


週刊経済2024年7月31日発行号

同事業への出資参画は初めて

西部ガス㈱(福岡市博多区千代1丁目、加藤卓二社長)は7月17日、阿蘇バイオマス合同会社(熊本県阿蘇市)を投資対象とするバイオマス投資ファンド合同会社(東京都千代田区)に匿名組合出資(※1)をした。西部ガスグループがバイオマス発電事業に出資参画するのは今回が初めて。
阿蘇バイオマス合同会社は、阿蘇市跡ケ瀬地区において間伐材等由来の木質バイオマス発電所を開発中で、2025年中の運転開始を予定している。発電容量は900kW、想定年間発電量は約700万kWh/年(一般家庭約1940戸の年間電力使用量に相当)。阿蘇地域の間伐材等を用いた木質ガス発電方式(※2)を採用しており、発電の際に生じた熱を燃料となる木質チップの乾燥に利用するほか、副生成物も有効活用することで、阿蘇地域の活性化および循環型経済の実現への貢献も目指す。
※1 資金を提供する出資者と事業を運営する事業者の間で結ぶ2者間契約で、出資を受けた事業から利益が生じると、出資者に向けて利益が分配がされる。
※2 チップ化した木材を熱分解・還元反応によりガス化し、そのガスを燃焼させガスエンジンで発電を行うシステム。