NEWS

売上高は21・7%増の317億7600万円 力の源ホールディングス


週刊経済2024年6月19日発行号

 ラーメン店「博多一風堂」経営、飲食関連コンサルティングなどの㈱力の源ホールディングス(福岡市中央区大名1丁目、山根智之社長)の2024年3月期連結決算は、売上高が前年同期比21・7%増の317億7600万円、経常利益は50・3%増の34億8900万円の増収増益となった。
新規出店や全国各地のイベントなどへの出店、コラボ商品・期間限定商品の販売などで売り上げが増加。原材料価格の高騰や、人件費の上昇に対応するため主力メニューを含む価格改定を実施している。
国内店舗は主力のラーメン店「一風堂」ブランド11店と「五行」ブランドで1店を出店した一方で合計6店を閉店し、店舗数は前期比6店増の145店となった。セグメント売上高は21・7%増の139億8200万円、セグメント利益は客単価の上昇や経費見直しによって約2・2倍の14億1600万円となった。海外店舗はシンガポール3店、フランス2店、台湾2店、中国3店、マレーシア2店、タイ2店、ベトナム1店、インドネシア1店、フィリピン1店、香港1店の18店を新規展開。一方で中国、香港、ベトナム、マレーシア、台湾で合計13店を閉店したことから海外店舗数は前期比5店増の142店となった。インフレの影響による原材料価格高騰や賃金・物流費の上昇の中で、各エリアで価格改定や経費などをコントロールし、利益率改善を図ったことや、客単価上昇と想定為替レートより円安に推移したことにより、セグメント売上高は21・9%増の143億2200万円、セグメント利益は20%増の17億8800万円となった。商品販売事業においてはコンビニや小売店での販売のほか、22年12月から国際線の機内食に採用されている「一風堂プラントベースラーメン~プラとん」が好調を維持。23年8月にはクラフトビール「KAEDAMA ALE」の販売を開始した。また、海外ではプラントベース商品「プラントベース白丸・赤丸」乾麵タイプの輸出が計画より遅延で利益率低下に影響があったが、セグメント売上高は20・8%増の34億7100万円、セグメント利益は14・2%増の4億5900万円となった。
今期は売上高が10・1%増の350億円、経常利益は5・4%増の36億7800万円の増収増益を見込む。