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売上高は前期比10・8%増の325億3855万円 カンサイホールディングス
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週刊経済2024年6月12日発行号
中核のカンサイ好調で過去最高更新
電設資材卸売の九州最大手、㈱カンサイを中核事業会社とする㈱カンサイホールディングス(福岡市博多区東比恵3丁目、忍田勉社長)の2023年3月期決算は、売上高が前期比10・8%増の325億3855万円と3期連続の増収で前期に続き過去最高を更新した。
中核事業会社のカンサイが22年3月に執行役員制を導入し4つのエリアを管轄する事業体制に変更して以降各エリアの営業が好調を維持し、大型案件受注や商品価格上昇が後押しして31億円の増収。加えて事業会社11社のうち10社が増収を達成し、HDの売上高を押し上げた。しかし、利益面では大口の焦げ付きを一括処理したため、経常損益と当期純損益は共に8億2226万円の損失となった(前期の経常利益は3億1812万円、当期純利益は2億4036万円)。
事業会社別の売上高を見ると、電材卸では中核のカンサイは14・4%増の244億8357万円と3期連続の増収で、2018年度に仕入れ機能をカンサイHDに移管して以来最高となった。このほか電線関連を得意とする九州昭和㈱が12・4%増の15億3154万円、老舗の㈱日進商会が11・4%増の10億320万円、山口県のエコプラス㈱が9・3%増の9億8862万円、鹿児島地区の地域販社、㈱カンサイ南九州社が2・5%増の12億5569万円と増収。一方、前期大型案件受注の反動減があった㈱カンサイ西九州社は9・3%減の23億2318万円と減収だった。
電材卸以外では、弱電工事全般の㈱ロッコウアトムが大口受注の獲得で33・8%増の16億1852万円、沖縄の空調・省エネ工事会社、㈱アイ・シー・エスが受注好調で35・2%増の3億8362万円と大きく伸長。住宅設備機器販売・住宅リフォームの㈱カンサイしんこうが7・5%増の13億2093万円、空調・管工事用資材卸売の㈱サワヤマ機材が11・6%増の1億8542万円、22年2月に設立し実質2年目となるインテリア商材販売の㈱カンサイテックデザインの売上高は64・5%増の2億5600万円と順調に伸びた。結果、事業会社11社の単純合計売上高は12・6%増の353億5027万円となり、過去最高だった前年度をさらに超えた。
今期の計画値はカンサイHDについては公表していないが、中核のカンサイの売上高は前期の大型案件受注の反動減を想定するものの前期比2・1%増の249億円を目指し、カンサイはじめ事業会社11社の単純合計売上高は1・6%増の358億円に目標設定している。