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売上高は379億円で減収減益 南陽3月期


週刊経済2024年6月5日発行号

経常利益30億円で過去2番目の水準

機械商社・㈱南陽(福岡市博多区博多駅前3丁目、篠崎学社長)の2024年3月期連結決算は、売上高が前期比3・4%減の379億9100万円、経常利益が同5・8%減の30億3600万円の減収減益となった。
営業利益は同6・1%減の27億8500万円、当期純利益は同7・2%減の19億9100万円。減益となったが、利益は過去2番目の水準となった。
事業別では建設機械事業が資源価格の高騰による商品価格の値上げとそれに伴う購買意欲の減少、これまで需要をけん引してきた災害復旧工事についても一段落する中、展示会などを活用し社会インフラの補修に関連する商品群の販売強化を図り、レンタル部門でも官需、民需の取り込みに注力したが、全体の案件数が減少したことなどにより、売上高は2・9%減の136億6900万円、セグメント利益は9・6%減の17億1300万円となった。
産業機器事業では高度化や省人化を目的とした設備投資は底堅く推移した一方で、中国経済の失速や、米中関係の悪化による影響を受け、半導体市場、ロボット市場の工場稼働率が低迷する中、設備案件の受注残を着実に消化するとともに、新規顧客の開拓にも努めた結果、設備機械の販売については堅調に推移したものの、稼働率低下に伴い生産部品、消耗部品の販売が減少したことにより、売上高は3・9%減の238億7900万円、セグメント利益は、製造子会社の業績改善などにより5・1%増の17億4400万円と伸びた。
砕石事業では、事業を展開する地域においては民間・公共工事ともに小規模案件を中心に推移し、営業活動の強化による地域周辺工事の取り込みに注力するとともに、販売単価の交渉や輸送費、燃料費等のコスト削減にも努めた結果、売上高は7・0%増の4億4200万円、セグメント利益は300万円(前期はセグメント損失200万円)となった。
今期の見込みは売上高が前期比3・9%減の365億円、経常利益が同14・4%減の26億円。営業利益は同12%減の24億5000万円、純利益は同17・2%減の16億5000万円を見込んでいる。