NEWS

地域活動に「ポイント」付与、実証事業開始 福岡市


週刊経済2024年5月22日発行号

ポイントで公共施設無料に、福岡マラソン優先権も

福岡市は5月10日、市民の地域活動に対し、さまざまな特典を盛り込んだ「ポイント」を付与する「ふくおかポイント」の実証事業を開始した。
各小学校区の自治協議会が取り組む地域活動の中から、各校区で決定した活動の参加者に対し、スマートフォンのアプリを通じてポイントを付与する。ポイントを集めると、市が提供する様々な特典と交換することができる。まずは9つのモデル校区にて一連の仕組みについて実証を進め、課題の抽出や改善に取り組む。対象となる活動は、通学児童の見守り、防犯パトロール、清掃活動といった善意のポランティア活動をはじめ、夏祭りや運動会などの地域イベントの企画や開催準備、自治協議会役員への就任なども対象。集めたポイントによる特典は、公共施設の利用チケット(各スポーツ施設・文化施設の利用料割引など)や市の施策に関するグッズ(非常用保存食セット、再生リン入り花用肥料など)に加え、福岡マラソン優先出走権などの特別な権利や体験も盛り込む。
高島市長は会見で「これからの地域活動では、人材確保が非常に大事になってくる。多くの皆さんのボランティア精神に対し、少しでも何らかの形でお返しをしたいという思いで、この事業を打ち出した」と狙いを話している。