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米国シャーロット市で369戸の賃貸住宅を共同開発 西日本鉄道


週刊経済2024年4月10日発行号

関電不動産開発や現地不動産開発会社と

西日本鉄道㈱(福岡市博多区博多駅前3丁目、林田浩一社長)は、関電不動産開発㈱(大阪市北区、藤野研一社長)と米国ノースカロライナ州シャーロット市の不動産開発会社、スペースクラフト社(ハリソン・タッカー代表)とシャーロット市で389戸の賃貸住宅を共同開発する。今年3月に着工しており、2026年7月完成予定。
これは2023~25年度の第16次中期経営計画の重点戦略として、海外不動産事業の収益拡大を推進する一環。ノースカロライナ州は米国の南東部に位置し、人口は約1070万人と全米9位の州。その最大の都市、シャーロット市は人口が増加傾向にあり、同プロジェクトの開発地は、雇用の中心地であるアップタウンからライトレールで約10分と都心へのアクセスが良好な上、ウォーキングトレイルや公園など緑豊かで良質な住環境も併せて享受できる立地という。近隣にはブリュワリーやバー、ミュージックスタジオなどが所在し、アートなどを好む若年層に特に人気のエリアで、近年は周辺で再開発が進んでいる。3社は今後もさらに賑わいが期待できる注目のエリアにおいて単身者、DINKs、ヤングファミリーを主なターゲットとして賃貸住宅を開発する。
同プロジェクトは敷地面積が約7300㎡。間取りはStudioや1ベッドルーム(BR)、2BR、3BR、4BRの5つで構成。共用部には居住者の人気が高い運動スペース(フィットネスセンターとヨガスタジオ)、大型キッチンを備えたダイニングスペース、居住者専用となる屋外スペース(中庭と屋上デッキ)、ロビーには居住者が住戸外でも快適に仕事ができるようにコワーキングスペースを設ける。優れた断熱性や省エネ効果が見込める木質系材料CLTの活用や太陽光パネルの設置など環境に配慮した物件を予定している。
西鉄の海外不動産事業は現在、ベトナム、インドネシア、米国、タイ、フィリピンの5カ国で展開。経済成長が著しい東南アジアでは住宅開発を進め、持続的な住宅需要が見込まれる米国では収益不動産開発を進めている。今回の物件は西鉄と関電不動産開発にとって米国南東部エリアで初めての賃貸住宅開発。プロジェクトを通じて米国での不動産事業に関する知見を一層拡充するとともに、今後も継続してグローバル市場での優良な事業機会を検討し、環境に配慮した物件を開発していく。