FEATURE

ふくおか経済EX 2023

(株)福岡運輸ホールディングス


拠点増強で「止まらない物流」を

日本で初めて冷凍輸送車を走らせた「定温物流のパイオニア」である福岡運輸㈱など、15社をグループ傘下に置く㈱福岡運輸ホールディングス。21年9月の「南九州物流センター(鹿児島県志布志市)」竣工に続き、22年5月には「大阪茨木物流センター」、「長崎物流センター(諫早市)」が竣工。24年の完成を目指して札幌市と鳥栖市(九州配送センター第Ⅱ期工事)でもグループ最大規模となる倉庫建設を進めている。今後は関東、関西、中京エリアの大都市圏での建設計画も控えており、拠点増強による「止まらない物流」で社会インフラ構築に貢献する。
拠点展開と並行し、成長戦略を加速させるためのもう一つの柱としてM&Aも進めており、21年から4社をグループに迎え入れた。コロナ禍を経て、引き合いは増加傾向にあるが、富永泰輔社長は「決して規模や数を求めるのではない。お互いに相乗効果を期待でき、より良い会社になれるということが土台にある」と思いを語る。

(写真)22年5月竣工の「大阪茨木物流センター」。CO2冷凍機や太陽光パネルを導入しており、「令和4年度おおさか環境にやさしい建築賞」を受賞した

 

物流が支える持続可能な社会

2024年にはトラック運転手の時間外労働時間の上限規制が始まり、物流業界は事業継続していくための対応に迫られている。慢性的に人手不足な状況の中、収入減によるドライバー離れも懸念されており、労働環境や待遇の改善で人材確保しなければ、物流停滞というリスクが顕在化することになる。同社では輸送効率化に向けた拠点増強やシステム導入などを進めているが、「何より重要なのは物流業界の社会的地位の向上だ」と富永社長は提言する。
「モノ」を運び、社会のインフラとして生活を支える物流業だが、長時間労働や低賃金というイメージが強い。「だからこそ私の使命は、誇りやプライドを持って働ける会社にすること。それがトラックドライバーはもちろん物流業界全体が魅力ある仕事として認められていくことにつながる」とし、物流が支える持続可能な社会に貢献していく。

 

【DATA】
所在地/〒812-0002 福岡市博多区空港前2-2-26
TEL/092-627-2211
FAX/092-627-2215
創業/1943年12月
設立/2006年10月
資本金/1億円
事業内容/グループ各社の管理ほか
年商/504億円(グループ・2022年3月期)代表者/富永泰輔
従業員/1,600人(グループ)
グループ会社/福岡運輸㈱、福岡運輸システムネット㈱、札幌定温運輸㈱、北海定温運輸㈱、リーファー・ロジスティクス・サポート㈱、北松通運㈱、㈲菅原運送、ナガサキロジスティクス㈱、㈱八洲陸運、㈲八洲交通、㈲小野運輸、㈱オー・ケー・ライン、㈱サントス、㈱グリーンステージ、㈲シュライン物流
URL/https://www.fukuokaunyu.co.jp/

 

採用情報
募集職種/総合事務職
応募資格/高卒・大卒
採用実績/2022年度26人
採用予定/30人程度
問合せ先/TEL.092-627-2211
担  当/総務部 高坂

(ふくおか経済EX2023年)