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(株)バイオテックス
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脱炭素社会に貢献するリーディングカンパニーを目指す
(写真)2020年に本社を拡張移転。原田社長(前列左から10人目)を囲んで記念撮影
最新の技術とノウハウを生かし、安心安全な暮らしの環境を提供することを経営理念に掲げ、近年では「地中熱利用空調システム」の普及に取り組む㈱バイオテックス。地域資源を生かした「ZEB化さがモデル」開発を目指すなど、今後も最新の技術やノウハウを生かし、脱炭素社会に貢献できる企業を目指す。
地域資源を生かした「ZEB化さがモデル」開発に挑戦
2050年までに「温室効果ガスの排出ゼロ」の目標に向けてさまざまな取り組みが行われる中、同社では「地中熱利用空調システム」の普及に取り組んでいる。これは年間を通して温度が一定の地中熱を利用することで、夏は外気より温度の低い地中に熱を放出、冬は外気より温度の高い地中から熱を採熱するもの。安定した自然エネルギーの地中熱を、ヒートポンプで大きなエネルギーとして冷暖房や給湯などに利用することで、CO2排出量低減や電気使用量の削減、ヒートアイランド対策につなげることができる。ただ、地中熱利用の導入には地中熱交換器を埋設するための掘削費用が高く、初期費用の回収に時間がかかる。そこで同社は、本社を置く佐賀平野が軟弱地盤であることを踏まえ、秋田大学との共同研究でこの地盤に最適な掘削・埋設方法の開発に成功。従来工法と比べて2分の1から3分の1のコストで地中熱交換器の埋設を可能にした。一方、地中熱利用における室内側放射冷暖房パネルに有田焼を活用する研究開発も進めている。佐賀県窯業技術センターでは世界最強の磁器素材が開発されており、パネル製作を業界全体で担うことができれば、地域産業の振興にもつながるはずだ。
同社は今年2月に開催された地球温暖化防止に向けて優れた取り組みを表彰する全国大会「脱炭素チャレンジカップ2023」に企業団体部門のファイナリストとして初参加。視聴者が投票で選ぶ「マクドナルドオーディエンス賞」と審査委員によって選出される「オルタナ最優秀ストーリー賞」を受賞した。
(写真上)脱炭素チャレンジカップ2023で2つの賞を受賞した (左下)定期的に社内で健康セミナーを開催 |
健康経営優良法人2023のブライト500に認定
社員の健康を第一に考え、がん検診や三大疾病保険への法人加入など、福利厚生に力を注ぐ。社内での定期的な健康セミナーも好評だ。また、「社員の健康のために、いつでも運動ができる環境を提供したい」という原田社長の思いのもと、2020年には、軽い運動から本格的なトレーニングまでできるフィットネスジム兼ゴルフ練習場を社内に開設。部位に合わせたウエイト系マシンや有酸素運動のエアロバイクを導入し、トレーナーによる指導も受けられる。通常、スポーツジムに入会すると利用料や通うための時間が必要だが、社内ジムなら就業後にいつでも気軽に利用できる。ゴルフの練習用ネット(4打席)も設置し、初心者向けに道具の貸し出しも行っている。そのような取り組みなども評価され、同社は健康経営優良法人2023への認定を受け、上位500社の「ブライト500」にも輝いた。「認定を励みに今後も社員一人ひとりが健康で、いきいき働ける環境づくりに努めていければ」と話す。
同社は「女性の大活躍推進佐賀県会議」の会員でもある。家庭の状況に応じて出勤時間をずらすなど、個別の事情に配慮しながら対応している。もちろん、時短勤務や産休・育休制度を完備し、昨年は男性の育休取得もあった。このような環境整備もあってか、10年ほど前は1人しかいなかった女性が、現在では9人にまで増えた。多様な働き方を支援することで社員満足度を高めていく。
【DATA】
所在地/ 〒849-0201 佐賀県佐賀市久保田町徳万1853番地3
TEL/ 0952-37-7815
FAX/ 0952-37-7816
設立/1989年4月
資本金/2,000万円
事業内容/ 土木工事全般(地中熱部門、調査部門、補修工事部門)
従業員/38人
URL/ https://biotex.co.jp/
採用情報
募集職種/現場管理及び現場技術者
応募資格/高卒以上
年間休日/ 105日
問合せ先/TEL.0952-37-7815
担 当/総務・経理 次長 新田聡子
(ふくおか経済EX2023年)